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「古曲を知る」シリーズ第38回 一中節を知る会

開催日 
2012/8/3  
午後2時(終演予定 午後3時半頃)
会 場 
紀尾井小ホール
入場料 
3,000円(自由席)
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出演・曲目:
一、 道行三度笠
浄瑠璃:菅野序恵美/三味線:菅野序枝
二、 邯鄲(下)
浄瑠璃:宇治紫文、宇治文寿/三味線:宇治紫津、宇治紫卯
三、 安宅勧進帳
浄瑠璃:都乙中、都鳳中、都了中/三味線:都一中、都楽中、都勝中
お話:竹内道敬(前国立音楽大学教授)

主催・問合せ:一般財団法人 古曲会(03-3348-5021)
チケット申し込み:紀尾井チケットセンター(03-3237-0061)
後援:公益財団法人日本伝統文化振興財団

公演目的・ひとこと:
【今回の「一中節を知る会」について】
今回の「一中節を知る会」について
「道行三度笠」 都半中作曲。原作は正徳元年(1711)に初演された近松門左衛門の「冥途の飛脚」、その下の巻「忠兵衛梅川/相合駕籠道行」を脚色したもの。大坂淡路町の飛脚宿亀屋忠兵衛は新町の梅川に入れ揚げ、為替金の封印を切って梅川を身請けしてしまう。公金横領罪で死刑は免れないため、二人は忠兵衛の故郷、大和の国新口村へと向かう、その道行部分。
 作曲年代は未詳だが、宮古路豊後掾がまだ都半中といっていた享保7年(1722)以前にできていたと推定され、近松の歌詞をかなり編集している。
「邯鄲(下)」 能の「邯鄲」後半部分をほぼそのまま脚色。天保12年(1841)秋に七世十寸見河東の七回忌追善浄瑠璃として初演された。初演時は一中節が都一閑斎(のち初代宇治紫文)、河東節は十寸見魯生ほかの掛合であったが、現在は別々に演奏されることが多い。
 なお、この曲の上の部も作られたが、現在は廃曲になっている。
「安宅勧進帳」 一中節での勧進帳は「安宅道行」と「安宅勧進帳」の二部構成になっており、共に文化年間(1804~17)に初代菅野序遊が作曲したと伝わる。原作は能の「安宅」で、その文句を巧みに脚色している。
 本作が重要なのは、長唄「勧進帳」を作曲するにあたり、この「安宅勧進帳」が参考にされたとのことだが、長唄曲があまりに有名になったため、一中節では聴く機会が少なくなった。
 この度は昨年演奏した、弁慶・義経一行が安宅の関に着くまでの道行「安宅道行」に続いての紹介で、都乙中(清元志佐雄太夫)、都鳳中(杵屋巳紗鳳)が魅力的に語る。